3,4-dehydrothiophene がその分子で、これまでに確認された最も小さい環状cumuleneだそうです。
この化合物は、C-4位に trimethylsilyl 基、C-3位に −I(C6H5)OSO2CF3基をもつチオフェンをクラウンエーテル存在下、KFで処理して得られました。といってももちろんこんなひずみの大きくて不安定な分子が存在しうるのは一瞬のことで(^^;、各種のジエンでトラップされた環化付加物の構造から存在が確認されたわけです。
ab initio 計算によれば、この分子の C-3/C-4 間のπ結合はかなり大きなビラジカル性をもっているそうです。まあ、そうでしょうね。
ref: Chem. Eng. News, March 18, 1996, p24.