第6期 2016年10月22日(土)~26日(水)
上宇和駅~第44番大宝寺~第53番円明寺~伊予和気駅 146.1 km (累計 840.9 km)
0.出発まで
1.2016年10月20日(木)札幌=神戸=高知
2.2016年10月21日(金)高知=松山
3.2016年10月22日(土)松山=上宇和駅~内子駅=松山
4.2016年10月23日(日)松山=内子駅~44番大宝寺~久万高原
5.2016年10月24日(月)久万高原~45番岩屋寺~47番八坂寺~松山浄瑠璃
6.2016年10月25日(火)松山浄瑠璃~48番西林寺~53番円明寺~伊予和気駅=松山
7.2016年10月26日(水)松山=岡山=神戸=札幌
0.出発まで
前回足の故障もあって予定の大洲まで行けなかったので、今回は卯之町の一つ隣の上宇和駅という微妙な位置からのスタートとなる。終点は帰りの足と次回の便を考えると松山近傍が望ましく、伊予和気駅近くの53番を過ぎると次は今治まで札所がないので、ここを打ち止めとするのが妥当だろう。上宇和~伊予和気を秋の3日しばりの間に歩くのは無理なので1日延ばして4日行程とする。とすると初日は上宇和を朝出て30キロ先の内子まで歩いて一旦松山へもどり、2日目の朝に荷物を預けて内子へ出向き久万高原まで、3日目は46番浄瑠璃寺門前の長珍屋泊、4日目に松山市内の札所を歩いて伊予和気で終了という案になった。当初は温泉のある国民宿舎古岩屋荘に泊まろうと思っていたが、意外と世評が高くないのと2日目が二つの峠越えのうえに40キロを超える距離になるので断念。同様に3日目も頑張って48番の先の鷹ノ子温泉泊まりというのも考えたが、やはり距離が長くなりすぎる。前回の教訓からできるだけ40キロを越えないようにしたい。ほかにも高知を土曜朝に出る案とかいろいろ考えるときりがないが、久万高原前後の宿は限られるし結局のところ最初の案に落ち着いた。
さて事前予約。1,2日目の松山のホテルはJR駅近くにはあまりなくて迷っているうちに週末はほぼ満室になってしまい、ビジネスホテル美町という小さな宿になってしまった。最終日はターミナルホテルがとれた。その後出発2週間ほど前に、途中の宿へ電話を入れる。久万高原は評判のよい宿がいくつもある。まずガーデンタイムに電話すると、その日はお休みです。え、日曜日は休みなのか。楽天トラベルでもここと旅館でんこがこの日は満室表示だった。しからばと次善の策として笛ヶ滝に電話するが誰も出ない。翌日もう一度電話、また出ない。ん、やってないとか。廃業したという話は聞かないけど。3日目にしてやっとおばさんが出てエレベータのない3階になりますけどと言われて無事予約できた。やれやれ。翌日の長珍屋は大きな宿らしいから大丈夫だろうと電話すると、すんなりOK。これで予定がたった。
高知からの移動は学芸高校を17:00に終わって駅までタクシーで送ってもらい、18:20発のバスに乗ることにする。松山着は21時近くになるがやむを得ない。帰りは松山を朝に出て神戸発17:30のスカイマークなのでかなり余裕がある。半日ばかり歩いて少しでも先へ進んでおくという手もあるが、前回そうだったように精神的に挫折しそうなのでやめておく。松山10:30発のバスで三宮というのは前回と同じで芸がないので、瀬戸大橋経由のバスで岡山へ出ることにして9:28発の岡山行きマドンナエクスプレスを予約。岡山から神戸までは新幹線がいくらでもある。
1.2016年10月20日(木) 札幌=神戸=高知
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
千歳,1230,SKY172,1425,神戸
神戸空港,1447,ポートライナー,1505,三宮
三宮ターミナル,1544,高知EXP,1949,高知駅
札幌=神戸=高知駅
朝7:30起き。未明から時雨模様で降ったりやんだり、雷も鳴っている。のんびりして10:30出発。空港に11:30着。駐車場が空いていなく立体駐車場の屋上に初めて上がる。チェックインして荷物を預ける。前回と同じSKYだが今回はちゃんと3点預かってくれた。搭乗待合室は18番ゲート。このあたりはイスが少なく込んでいる。売店でカツサンドを買って昼食とする。12:20搭乗。少し遅れて12:45離陸。満席。向かい風で遅れるとの案内があったが5分ていどで14:31着。神戸は薄曇り。14:34に機外に出て14:41に荷物を引き取り。14:47のポートライナーに乗る。神戸空港はコンパクトなのでこのあたりは毎回スムーズだ。2人掛け席に座ったら途中から女子大生が大勢乗ってきて隣の空席が申し訳ない。三宮ミントはいつもより空いていて背もたれのある端のイスに座れた。バスの時間まで30分ほど待たされる。こういう待ち時間は意外と長い。することがなく手持ちぶさた。
大阪からくるバスは7分遅れで到着。三宮から乗ったのは7-8人。荷物は運転手が収納してくれる。笠と杖をキャリーにつけたままでいいですかと聞くといいというのでそのまま引き渡す。高知で出すときに見るとそのまま斜めにして入れてあった。途中、舞子乗車はゼロ。室津16:34-16:45、吉野川18:22-18:35と休憩、室津でおにぎりを買って吉野川過ぎに食べる。このへんは前回とほぼ同じだが、この季節は17:30にはもう暗くなるので退屈する。高知駅19:49定時着。勝手知ったるコンフォートホテルに直行してチェックイン。今回は645室シングルで狭くて前回の印象とずいぶん違う。造りも古さが目立つ。メール処理して21時には寝る。
2.2016年10月21日(金) 高知=松山
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
高知駅,1820,なんごくEXP,2103,松山駅
高知駅=松山駅
学芸高校の仕事を終えて17:40くらいには高知駅に到着した。駅のセブンイレブンでおにぎりを買って待合スペースで夕食とする。独立した待合室ではなく、改札横のオープンスペースにイスを並べただけの場所だが、窓際が窓を向いたカウンターになっていて、おにぎり食べるには格好だ。高校生が参考書を広げたりしている。窓の外の駅前の人の流れを見ながら食べる。18時過ぎに奥まった一時預かり所から今朝預けた荷物を引き取ってバスターミナルへ。一番奥の乗り場から発車10分前くらいに乗車開始。思ったよりお客が多くてびっくり。4列シートがかなり埋まっている。隣席にはおやじがすでに座っている。こんなのは初回の徳島からの帰り以来だ。高知~松山は他に交通機関がないのと金曜の夜のせいかもしれない。はりまや橋からもたくさん乗る。インター南はゼロ。あとは走り出せば早い。三島川之江でもうはや3人下車、川内ゼロ、インター口3,4人、大街道と市駅でどっと降りる。松山駅に到着。高知駅から乗った杖と小リュックもったおやじもここで降りた。どこへいくんだろう。
ホテル美町は駅前の小路をはいるとすぐだ。ドアを開けるとすぐにフロントでおばさんが待ち構えている。チェックインして鍵をもらう。鍵にICチップのようなのがついており、夜中は玄関を閉める、中からは開くけど外からはこのチップをセンサーにかざして開ける、外出時も鍵は持って出てくれとのこと。なかなか進んでいる。上がって3階の部屋の狭いのには驚いた。これは初回のしまなみのときの今治の宿より狭い記録では。まあ寝るだけだからいいが。すぐ外が電車通りで電車の音がする。狭い風呂につかって早いところ寝る。
BH 美町(翌日撮影)
3.2016年10月22日(土) 松山=上宇和駅~内子駅=松山
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
松山,548,1051D,652,卯之町
卯之町,707,626D,710,上宇和
上宇和駅,719,,1130,大洲(17.5 km, 4:11),0:14
大洲,1144,,1433,内子駅(12.6 km, 2:49),0:20
内子,1453,1068D,1520,松山
松山=上宇和
朝5時起き。事前調査で6:04発の鈍行が185系の運用とわかったので、それでのんびり3時間かけて行くつもりだったが、気が変わって5:48の特急で行くことにする。調べてみると卯之町からちょうどよい折り返しの普通があって7:10には上宇和に着ける。2時間早く歩き出せるのはやはり魅力だ。無人のフロントから5:20に外へ出る。まだ真っ暗だ。半袖半パンでは少しうすら寒い。ドアを出るとちょうどタクシーから降りた女性二人組がキャリーバッグを引いて入れ違いにはいってきた。こんな時間にチェックインでもないだろう。出てすぐ左手の喫茶店がもう営業していて驚く。見ると5時開店だ。早立ちの人には助かるだろう。駅にはもうちらほら人がいる。遍路姿のおやじがいたので挨拶する。明日のために左手奥まった場所のコインロッカーを確認しにいくと、終日開いていることがわかり安心。切符を買って入場すると、すでに1番線左手奥に3両編成が停まっていた。改札からは見えないのだ。お客も数人乗っている。まだ暗い中を発車。すぐに検札が来る。まめだな。
早朝の松山駅
宇和海1 号
発車して6時になってもまだ暗く、6:15くらいにようやく明るくなる感じ。予報通り天気はいま一つで内子あたりから路面が濡れて道行く人が傘をさしている。見た感じ大した降りではなさそうなので笠で行けるかな。寒いので長袖上衣を引っ張り出して着る。卯之町で降りてみると予想以上に降っていて前回の最終日朝と変わらないくらいだ。このへんは降ることになってるのだろうか。狭い待合スペースで上りの普通を待っていると高校生が次々とやってきてホームにはいっていく。そろそろかなとホームへ行ってみたらすでに入線していたのだった。どうも松山からの特急と交換だったらしい。前回乗ったやつの一本前のでこちらは185系だった。空いていた最前列に納まる。といっても3分で降りるのだけど。上宇和で降りてホームの屋根の下で雨宿りしていると車掌がちゃんと切符を回収しにきた。雨の中をごくろうさま。上松葉のセブンイレブンでパンでも買って朝食にする予定だったけど、雨では食べる場所がないので予定変更して、ここでつなぎにカロリーメイトを食べておくことにする。
再び雨の上宇和駅
上宇和駅~大洲
相変わらず何もない上宇和駅前からお遍路の再開。本降りの雨の朝でまさに前回からつながっているような気になる。ポンチョを着てすぐに歩き出す。宇和パークが見えてくる。セブンイレブンの角から56号線へ出てここからが真のスタートとなる。車が多くしぶきをあげて走りすぎる。いつも同じ雨の国道歩きだ。足は快調だし何よりリュックが軽くて楽だ。しかしどうも腹具合がいまひとつすっきりしないのが不安だ。案の定その先しばらくして便意がやってきた。旧道から出たところの左手に地図にも載っているペチカハウスという瀟洒な喫茶店がある。もう少し先の鳥坂トンネルの手前にも食堂があるらしいけれど、早目行動の原則でここにはいることにする。中は初老のマスターが切り盛りしていて、常連のおっさん達がたむろしている。土曜日だからかな。トーストセットをたのむ。厚焼きトースト斜め切りにハムエッグと野菜サラダにコーヒーで500円。なかなかおいしかった。やっぱりちゃんとした食事はいい。食後にトイレを借りる。和式なのが残念だけど出すものを出してすっきり。ここで休憩して正解だった。
ペチカハウス
出て軒先でポンチョをかぶりまた歩く。ポンチョの脱着も慣れて苦にならなくなった。やがてトンネルへ着く。手前の店はまだ営業してないようだ。ここまで我慢しなくてよかった。歩行者用のタスキボックスがあるので1本借りて身につける。長さが短いのでポンチョの上からかけると寸づまりになるがしかたない。鳥坂トンネルは歩き遍路泣かせの難所の一つで車がひっきりなしに通る。トンネルの中は右側に白線を引いただけの歩道があり、対向車だけ注意すればいいので前方へライトを点滅すれば大丈夫だ。長さも1100 mだからそれほどではない。ただ大型車がくるとやはりちょっと怖い。
お遍路さんに注意
鳥坂トンネル
反射タスキ
大洲側は霧の中
トンネルを出ると大洲側はすっぽり霧の中。道は下りになって少し行くとポンチョ遍路が向かってくる。挨拶してすれ違う。どんどん下る。卯之町が高所の盆地なのでここの峠は片勾配ぽくなっている。そのうちまた腹具合が怪しくなってきた。雨で冷えているせいか。まずいなこのあたりは何もない。これはいよいよ藪の中か、と思いつつ歩いていたら1キロ先札掛Pとトイレマークの案内標識があった。やった。どんどん行くと右手に派手な看板のラーメン屋と食堂があるが、パーキングはないし変だなとそこを過ぎて少し行った左手に立派な休憩施設があった。休憩小屋におやじ遍路が2人いて地図を見て話している。こんにちはと声かけて荷物下してトイレへ直行。和式だけどしかたない。すっきりして出るとおやじたちは歩き出したところ。同じ方向へ向かっているのだ。
この先トイレあり
平地に下ってきて開けたところの信号手前を右折して国道を離れ、川を渡って脇道へはいる。やれやれほんとに歩きやすい。高速の下をくぐって左手の方へ行くとすぐ右に臥龍の湯があった。わりとこじんまりしているが、土曜なのですでに車が多い。前回はここまで歩いて着替えて大洲からJRに乗る予定だったのだよな。通り過ぎて大洲の古い町並へはいると、和菓子屋の店先でおばさんと遍路姿のじいさんが話している。おばさんがお遍路さんですかと声をかけるので、見りゃわかるだろうと思ったけど、そうですと立ち止まる。じいさんが道がわからなくて尋ねてるのだが要領を得なくて困っていたところらしい。たしかに地図のこの辺はわかりにくいけど、この道は要所に遍路シールがあるのでそれをたどれば問題ないはずだ。じいさんは大宝寺というのをおばさんがわからないので、内子へ行くといったらこの先を左に曲がって街道に出て橋を渡ると教えてくれる。遍路地図もそうなっている。じいさんは行ってみたけどわからなくなってもどってきたのだという。まあ行ってみましょうといっしょに出る。おばさんが追っかけて売り物のしぐれ餅をくれた。思わぬお接待だ。歩き出してすぐの角に遍路シールがあって左方向を指している、そっちへ曲がると街道にでてすぐ右手が肱川の橋だった。こんなわかりやすいのに。橋まで一緒に行って道路の反対側の橋のたもとに休憩所があったのであそこへ寄りますからお先にどうぞと行ってもらう。やれやれ。雨に煙る肱川の景色がきれいだ。もらったお餅とサンクスで買ったパンでやや早い昼食とする。雨の中を歩いてきたのでなんかラーメンとか温かいものが食べたい気分ではあったし、街中だからなんかありそうではあったけど。
お接待の志ぐれ餅
肱川
大洲~内子駅
大洲の町は細長く街道沿いにずっとにぎやかな店が並んでいる、こんな大きな町だったかな。土曜の昼なのでどこも込んでいて、片側一車線の国道は駐車場からの出入りの車が多く渋滞している。セブンイレブンの店内カウンターでさっきの二人連れおやじが食事中のようだった。やっと追いついたのか結構速いな。その先のサンクスからは例の迷子じいさんが出てきて気づかずに行ってしまう。またじいさんにつかまらないようにそのサンクスに寄って元気づけにレッドブルを買って飲む。町はずれのインター入口の大きな交差点の先の左側が別格札所の十夜ヶ橋なのだが道を渡る方法がない。街道の左側はインター入口なので横断歩道がなく右側しか渡れないが渡った先に左へ渡る歩道がないのだ。これでは行けないではないか。しかも車の多い交差点なのに。どうしたもんかと思案しているうちに迷子じいさんがするすると先に行ってしまう。そのあとすぐに二人連れが杖で電車ごっこして通っていく。なんなんだ後ろのおやじがひっぱられてるのかい。3人とも十夜ヶ橋は通過してしまった。仕方ないので寺の前の信号のない横断歩道を車を止めて渡らせてもらう。別格は鯖大師以来だが、ここは本堂がひとつと納経所だけとこじんまりしている。すぐ横が橋で橋の下にも仏像がある。そこは道のどちら側からも降りられるようになっているので、そこで道を渡れば(くぐれば)よかったのだと後から気づく。だけど橋の向こう側だから遠回りではある。本堂と橋の下とでお参り。せっかくなので賽銭と納札。
別格十夜が橋本堂
なで大師
橋の下
お大師様
縁起
そこからしばらく行った先でやっと街道を外れて左手の細道へ、新谷の町中を行く。内子から14:53の特急に間に合いそうなのでこころもち急ぎ足になる。一度また街道に出てしばらく歩いた先で右手に五十崎駅が見えてきたところをまた左折で細道へ。こんどは軽しか入れませんと注意書き。それも土道になり草むして下はところどころぬかるみになる。これでは相当無理しないと軽でも難しそうだ。山道という勾配ではないがゆるやかな峠越え。道の悪い中をなんとか歩くとやがて舗装道路に出てサミットを越える。下っていくと運動公園に出てトイレがあったのではいる。そこからは内子の町並が見えてきてすぐ右手に高架駅もみえる。線路をくぐって到着。駅前に旧内子線のC12が鎮座している。手入れされているらしくわりときれいだ。高架下の駅は小さいが意外と人が多い。観光地だからな。
内子=松山
発車まで20分くらいある。切符を買って、ポンチョはたたんでリュックにくくりつける。汗が乾いてうすら寒いけれど長袖を出して着るほどではない。明るくなって雨はそろそろ止みそうだ。高架ホームに上がって待つ。島式の上下本線と片面の側線がある。町並みが見える。交換する宇和島行きの特急が先にくる。松山行きは3両編成で30-40%くらいの乗り。デッキすぐの席が空いていて座れた。乗ってしまえば30分ほどで松山に到着。雨は降っていず、上がったあとのような感じ。乗り継ぎのしおかぜが入線していて8000系だった。正面が丸くてちょっとラピートみたいだ。新しくてきれい。これなら乗ってみたい。
駅のセブンイレブンで弁当と新聞を買ってまっすぐホテルへ。洗濯があるしもう面倒なので温泉施設は次回にして部屋にこもる。足はマメもなくまあ無事だが左踵が少し痛い。念のため踵と脛にスミルスチックを塗っておく。
4.2016年10月23日(日) 松山=内子~44番大宝寺~久万高原
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
松山,548,1051D,613,内子
内子駅,617,,946,突合(17.0 km, 3:29)
突合,946,,1252,下坂場峠(13.6 km, 3:06),0:09
下坂場峠,1301,,1407,鴇田峠(4.1 km, 1:06)
鴇田峠,1407,,1500,44番大宝寺(3.9 km, 0:53),0:30
44番,1530,,1549,久万高原(1.9 km, 0:19)
松山=内子
朝また5時に起きて荷造り。フロントに鍵を置いて駅へ。例の早朝営業の茶店に今日は客がいた。駅は昨日とうってかわって閑散としている。奥のコインロッカーに荷物を預ける。また同じ5:48の始発特急。昨日より空いている。今日はなぜか検札がなかった。内子なので今日はすぐに到着。降車客は3人。車掌がホームで集札する。降りると駅窓口はまだ開いていなかった。
早朝の内子駅
駅前通り
内子駅~下坂場峠
外は大分明るくなってきた。駅前通りを直進し、一緒に特急を降りたゴルフバッグをしょっているじいさんに声をかけて追い抜き、国道を右折して逆方向にあるローソンに寄る。チョコパン5個入りとマーガリンパン4個入りを買う。計200円は安い。これで今日明日の朝昼を間に合わせる算段だ。引き返して駅前通りへもどり、遍路地図の順路に従って細道を行く。途中、内子座のすぐ横を通りかかったのでちょっと寄ってみる。案に相違して路地の中の狭いところで写真を撮るにも苦労するほど。これは記憶にないな。内子の町は歩いたことなかったのか。
路地の奥の内子座
やがて町をはずれて56号線をくぐって小田方面への379号線へ出る。早朝で人が少ない。曇り空だがところどころ青空ものぞいている。道は小田川に沿って行く。途中は民家がぽつぽつとある。トンネルを二つ抜けた先、大瀬の集落に入る旧道は事前情報どおり入口に通行不可の表示がある。国道を迂回してその先の橋を渡れば大瀬の館へは行けるようになっている。そのまま国道を直進する。町営バス停にはみんな立派な待合所があって休憩できるのがありがたい。河口橋のバス停小屋を利用させてもらって朝食のパンを食べる。向こう岸から橋を渡ってしきりに下の川を覗きこんでいるおっさん、何をしているのだろう。途中から旧道にはいって豆腐屋兼業の民宿を過ぎて突合へ。ここが小田川と田渡川の合流点だ。それぞれ農祖峠と鴇田峠を越える遍路道の分岐点でもある。このあたりは新道旧道がからみあっていて、旧道の角に悪名高いさかえや旅館がある。古い建物でちょっと見営業しているようには見えない。
長岡山トンネル
和田トンネル
突合の分岐
落合トンネル
ここから田渡川沿いに左折すると人家が少なくなる。すぐの立派な遍路小屋(38番内子)で休憩させてもらう。その先にあるなみへい食品は麺類製造所もかねた意外と大きなところで、なんでこんな場所にという感じ。まだ営業時間の11時前だが明かりがついていて仕込み中らしい。道沿いに新田八幡神社の大きな幟が何本も立っている。秋祭りの準備のようだ。落合トンネルを抜けた先を右折する。内子からここまでの間、突合までにおっさん2おばさん1、自転車女性1とすれ違った。そこから落合までにさらにおっさん1メガネ娘1とすれ違い、ここの落合バス停小屋におっさん1。日曜日のせいかずいぶん歩いている人が多い。しかも逆打ちだ。
三嶋神社
下坂場峠への歩道分岐
雲が厚くなってぱらぱら雨が落ちてきたが、笠で十分しのげる。落合からはところどころ1車線の狭い山道になり四国の山間らしくなる。車はほとんどこない。このあたりにも町営オンデマンドバス停があって待合小屋がある。倉谷で少し休憩させてもらう。雨が少し強くなった気がしてポンチョ出すかなとちらと思ったが、天気予報と空の明るさをにらんでがまんする。じきに雨は上がったので結果的に正解だった。狭い分岐にある三嶋神社は古色蒼然としてなかなか立派だ。ここから畑峠道がわかれる。さらに狭い道を上ってゆき車道と歩道が分かれる分岐点の石に腰を下ろして休憩。そこからしばらくは舗装路だがやがて下坂場峠への歩きの土道になり勾配が急になる。急登は10分くらいで開けた車道に出たところが峠だった。休憩所も何もないが一息入れる。
峠道
下坂場峠
下坂場峠~44番大宝寺
下坂場峠から車道をだらだら下って分岐の大師堂というところが葛城神社で、ここも幟が立っている。その手前を左の細道へはいってショートカットし、出たところの県道を渡って鴇田峠への道に入る。入口にこれも事前情報どおり途中工事中通行不可の表示があるが歩行者は可だ。そこから少し上って行ったところに個人休憩所がありそこで休憩する。靴の裏が路面とこすれてシューシュー音がして気になるので、見ると案の定シューグー補修部が上の方から少しはがれていた。はがれた部分だけハサミで切り落とす。またはがれそうだな。接着しにくい素材なのだろう。利用者ノートがあったのでひとことお礼を書く。
その先の左手上部の山が崩れていて鉄板で道路側を補強してあるところが工事現場だ。今日は日曜日なので誰もいないが作業中は確かに車は通れないだろう。その先にどんな需要があるのかわからないが、由良野の別荘地があって小洒落た家が建っていた。そっちへ行く車道を離れて草の中に車の轍の残る道を登り途中から歩き道となる。峠までは1キロの表示なのですぐだ。峠道といっても下坂場峠ほど急ではなく、15分ほどで木の茂る薄暗い鴇田峠に出た。案内標識とイスはあるが見通しが効かず休憩する気にはならない。
鴇田峠入口
工事案内標識
工事現場
崩壊部
鴇田峠
そこからの下りは少し急だがすぐに車道に出て、その先にトイレもある。その先で左にショートカット歩道が分かれていてなんと先を帽子かぶった遍路が歩いている。つば付き帽子はめずらしい。さらにその先に黄色ザックカバーの遍路もいた。これまで同方向の遍路はまったくいなかったがこんなところで追いつくとは。つば帽子さんはすぐに追いついて抜く。通しですかと聞かれる。その先で車道に出たところで黄色ザック氏を追い越す。若い人かと思ったらニコニコしたおやじだった。あとは車道を少し歩いた先で細道に入ってまっすぐ久万高原町内に出る。車の多い国道33号線を渡って直進し次の細い旧道を左折。その少し先を右折すると大宝寺への参道になる。久万川の橋を渡った先に地図に山門とあるのはいわゆる山門ではなくただの簡素な木を組んだ門で一の門とでもいうべきもの。その先も民家が連なっている。道なりに右にカーブしてしだいに上り坂となり左手に分かれる歩道を上ると狭いところで山門の横へ出る。そこから階段を上ってやっと境内に到着。車の通る細い道がすぐ横の駐車スペースへつながっていて狭いところを車がくる。境内も斜面で狭い。さらに階段の上が本堂で右手に大師堂。いずれも奥行きがなく正面が狭い。結構人は来ている。今回初めての札所で久々のお参りだ。下段の右手が納経所でまったく愛想ないおばさんと若い娘の二人体制。おばさんは筆使いも乱暴で文字も乱雑でせっかくの納経帳が台無しだ。右手の娘はなんと暇そうにスマホいじっているし。43番からはるばる歩いてきてこれではがっくりだな。ありがたみも薄れようというもの。
44番大宝寺~久万高原
来た道を33号線までもどり左折する。信号を渡った先がすぐ今日の宿笛ヶ滝だ。15:50到着。建物が二つつながっていて入口がいくつかあり迷う。開いているレストランの入口にはいってみるも無人。呼び出しベルを押してくださいとあるので押すと奥で鳴っているが返答なし。もう一回押す。さらにすみませ~んと大声だしたら、やっと奥からおばさんが出てきた。これは何度電話しても出ないわけだわ。しかし出てきたおばさんは愛想よく、木の札つきの鍵とお接待のミカンを2個くれた。一旦外へ出て隣のビルの反対側の入口からはいって3階が部屋だという。アパート形式で3階の外廊下を進んで304号室へ。
玄関をはいって左手がキッチンで右手前がトイレその先がバス、廊下の先が8畳くらいの居間になっている。板張りで真ん中に薄縁がしいてありテーブルがある。奥にテレビ。キッチンに冷蔵庫と電気ポット。ガスレンジにヤカンもあったけど動作するのかは不明。すぐ風呂に湯を張ってはいる。ユニットバスだけど美町より格段に大きく洗い場もあるので快適だ。上がってサンダルはいて向かいの自販にコーラとお茶を買いに行く。いただいたミカンはめちゃ甘くてさすがに愛媛と感心した。風呂上りにスミルスチックを塗っておく。時間があるので日記をつける。
18時にサンダル履きでレストランへ夕食に行く。狭い室内に長く並べたテーブルに客が7人。手前端からおばさん、若いカップル、若い男、ぼく、白髪おやじ、ばあさん。情報通りキジ鍋と刺身、アラ煮、煮物など。キジは食感的に鶏とそう変わらない。白髪おやじからお遍路ですかと声かけられていろいろ話す。東京多摩の人で通しで歩いている、昨日はたちばな旅館で9時過ぎにはここに着いてしまい、荷物おいて岩屋寺往復してきて疲れた、明日は道後温泉まで歩く。話に入ってきたばあさんは東京葛飾の人で順不同の区切り打ち、このへんが最後に残った、民宿来楽苦から途中まで車で送ってもらって昼にここへ着いた、山歩きは好きだけど国道はきらい、明日は岩屋寺まで歩いて三坂峠からバスに乗る、東京からの往復は夜行バスというからいいトシなのに元気だ。あとの人はほぼ無言で黙々と食べている。お遍路じゃないのかな。久万高原町は昼間はマラソン大会でにぎわっていたそうな。それで宿が取りにくかったのか。いろいろと遍路談義で盛り上がった。
食事後に明日早いのでお勘定をしてもらう。一泊夕食のみ5800円。明日は鍵を部屋において出てくださいとのこと。部屋に戻って靴底補修がまたはがれてきたので再度ハサミで切る。もう踵部分だけになった。フトン敷いて21時には寝るが例によってあまり寝つきはよくない。
夕食
5.2016年10月24日(月) 久万高原~45番岩屋寺~47番八坂寺~松山浄瑠璃
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
久万高原,553,,808,45番岩屋寺(12.3 km, 2:15),0:33
45番,841,,1149,久万高原(15.0 km, 3:08),0:13
久万高原,1202,,1334,三坂峠(7.5 km, 1:32)
三坂峠,1334,,1531,46番浄瑠璃寺(8.5 km, 1:57),0:21
46番,1552,,1602,47番八坂寺(1.0 km, 0:10),0:22
47番,1624,,1635,松山浄瑠璃(1.1 km, 0:11)
久万高原~45番岩屋寺
朝5時起き。毎朝目覚ましはかけるもののいつも先に起きるので鳴らしたことはない。チョコパン、マーガリンパン各1の朝食。出がけに快調排便。好天になりそうなので日焼け止めを塗って出る。5:50出発。外はようやく明るくなりつつあるところ。気温はまだ低いが風がないのでそう寒さは感じない。上に長袖をはおっただけで下は半パン。
国道を直進し、信号を右折して県道12号線を岩屋寺方面へ。大宝寺へ横からはいる交差点を過ぎて上ってゆく。途中峠御堂トンネルまでのカーブ区間をショートカットする歩き道を探したが入口はみつからず。結局、トンネルへ出てしまう。また靴底補修跡がシューシューいい出したのでトンネル手前で残りの部分も引っ張ってはがしてしまう。上り坂を歩いて暑くなってきたので、長袖上衣もここで脱ぐ。もう背中が汗ばんでいる。体幹は寒くないが半袖だと腕が冷たいのでアームウォーマーがあるといいかも。トンネル内の歩道は白線で仕切られているのみなのでマグライトを点滅して歩く。朝早いのに結構車が来る。最後に来た大型トラックはさすがにこわかった。
久万高原町の朝
峠御堂トンネル
抜けると展望が開け畑野川まではかなりの下り坂になっている。上ってくるお遍路さんが2人。今朝はなかなか快調でどんどん歩ける。畑野川の集落を過ぎていくつかある民宿を通り過ぎて、その先に右手に歩き道分岐があるはずなのだが、気分高揚して歩いているうちに見過ごしてしまう。結局、岩屋寺までずっと県道歩きとなった。まあこれはこれでラクだ。古岩屋荘を過ぎてからの歩き道もわからなかった。険しくはないが谷沿いの道で歩き道などありそうもなかったけどな。そんなこんなで明るい山里という感じの岩屋寺口までは2時間と少し。ペースはすこぶる快調だ。空は晴れて暑くなりそう。
古岩屋
古岩屋トンネル
橋を渡って細い参道を上る。橋のたもとで若い外人ヒッチハイカーが下りてきた車を止めて乗って行った。崖にへばりつくように寺まで曲がりくねった坂道と最後は石段で上ってゆく。急なので息が切れる。狭い境内の十字路に出て右手が納経所左手はベンチがあってその先に建物がある。犬を2匹つれた人がいる。ベンチに荷物をおいてさらに上へ。正面の石段を上ると本堂横に出る。崖を背に谷を向いていて正面のスペースが狭い。神峯寺をコンパクトにしたような配置だ。本堂と右側にある大師堂のお参りをすませると遍路おやじにシャッター押しをたのまれる。納経所は若い坊さんがさらさらと記帳。まあふつう。
45番岩屋寺~千本峠分岐
また石段と急坂を下りて県道へ。元来た道を打ち戻り。古岩屋荘まできて左手に八丁入口経由の道が分かれるのでそっちへ行ってみる。車もはいれる道がだらだら上ってゆく。ほどなく八丁坂分岐で道標がある。地図から予想されるT字路ではなく、畑野川方向から来ると古岩屋荘へ下りる道とほぼ平行に右手に八丁坂行きの山道がわかれている。少し前を歩いていた初老夫婦と若い外人カップルの4人連れが考え込んでいるところへ追いついた。おっさんが八丁坂へ行くのはこっちでしょうかと聞く。他に道はないし道標もあるのでそうでしょうと答える。古岩屋荘から八丁坂回りで岩屋寺へ行くのだとか。外国の客人を案内しているホスト夫婦という感じ、どこかの大学の先生だったりして。
古岩屋荘から八丁坂分岐への道
そこからさらに車道を上って行き、その先の歩道分岐から歩き道へはいる。逆方向なので分岐を見逃さないように注意していたが、ちゃんと表示があった。そこからは意外に急な峠をひとつ越える。距離的にはあまり変わらないので八丁坂へ行かないのなら県道を歩いたほうがよほど楽だと思う。いったいどこで県道にでるのだろうと興味津々だったが、民宿狩場苑入口の手前あたりだった。分岐は畑野川方面からは右手に少し下るように分かれているので確かにわかりづらいけど、ちゃんと標識や表示がしかも複数あったので、これを見落とすとはどれだけ不注意なんだという感じだ。車道の左側には表示がないのでそっち側をよそ見しながら歩いていたのかもしれない。あやしい分岐点では分岐側を注意深く歩かなきゃだめだな。
畑野川の信号を過ぎてこんどは千本峠への分岐探し。すぐに右に細い道が分かれる。地図からはもう少し先の感じだけどなと少し先へ行ってみると道路は左カーブして上り坂になっており右手は切り立った斜面でこの先分岐などありそうに見えない。じゃやっぱりあそこなのかそれにしちゃ標識も何もないけどなと戻ってそっちへ入る。すぐの長屋ふう住宅でちょうど若奥さんが洗濯物を干していたので、すいません千本峠はこっちですかと尋ねる。キャンプ場じゃなくて歩く峠ですよね、それなら県道を先に行ったところに入口があります、とていねいに教えてくれた。あの先に分岐があるのか。きいてよかった。もどって坂を上ってゆくと手前からは死角になっているあたりに確かに林道分岐があってちゃんと四国のみちの道標が立っていた。分岐には表示があるから表示がないということは違うのだよなと学習した。よしよしよかったと林道へはいる。
千本峠分岐~久万高原
車も通れるだらだら上りがどんどん奥まで続いている。カーブを繰り返して山深くはいっていき方向感覚がわからなくなったところで突き当たり、そこから歩き道が延びている。他に道はなくこっちだよなと上ってゆく。道標がないのを不思議だと思わないところが経験から何も学んでいない。山道を歩くがだんだん荒れてきて歩きにくい。千本峠は遍路道保存会地図にはないバイパスルートなので歩く人が少ないんだなと都合のよい解釈をするところがまたアホだ。枯れ枝をかき分けて進むと何かの小屋があってさらに先で二股に分かれる。なんの表示もない。さすがにそろそろおかしいなと思い始める。片方へ行ってみて引き返して他方へ行ってみて、どっちも先がよけいわかりにくくなっていることに途方に暮れる。もしこれが正しい峠道だとしてもこれでは先行きが不安だ。しかしどこかで道を間違ったにしてもそんな迷うような分岐はここまでなかったはずなのにな。残念だが傷口を広げないうちに撤退することに決めて来た道をもどる。
千本峠への林道からの歩道分岐点
林道にでてさらにもどったところで左手に千本峠への歩道分岐を見つけた。なんと。来るときはこれを見落としたのか。わかりやすい表示があるし、林道はそれほど幅があるわけではないから左側を歩いていたとしても気づきそうなものだ。今日何回目だろうか。まったく不注意極まれり。上り坂ではどうしても下を向きがちになるし、笠をかぶっているので上方の視野が狭いのも一因だな。分岐表示は足元の低い位置にはなくどっちかというと目線の高さにあるから見えなかったのだろう。大分ロスしたけれど朝予定より早く出ているしここまでのペースも悪くないので時間的には余裕がある。気持ちを切り替えて山道に入る。正しい道は当然のことながらところどころに案内札があって安心する。上って行ってキャンプ場方面の分岐を経て見通しの利かないコルに出る。ここが千本峠だろう。道は下りになり標識は高野展望台方面を指している。途中でこの先通行止め迂回路ありの看板に出る。逆三角形の上辺が通行止めの歩道で下の二辺を迂回するように図示してある。この図、daboさんのブログで見たことがある。まだ不通だったのか。図のとおり左手の坂を下る。どこかで右手方向の元の道へもどるはずなのにどんどん下る一方だ。そのうちに下に舗装道路がみえてきてそこへ出た。何の標識もない。右方は上りで左方は下り。後から考えると方角的に右へ上る方へ行けばよかったのだが、せっかく下りてきたのにまた上るのも抵抗があり、山道を迷い歩いた後で早く人里へ出たいという意識が先に立って、どこへ出るにせよ左へ下って行くことにした。後から確かめると、この舗装道路に出る手前に元の道へもどる分岐があったはずなのだがどうもまたまたそれを見落としたみたいだ。つくづくこの日は分岐を見落とす日だ。こんなことはこれまでなかった。
左手へ下って行くとその先に車の多い道がみえてきてそこへ合流した。ん、これは、が~ん、久万高原から峠御堂トンネルへのぼる道だ。こんなところへもどってしまったのか。何という遠回り。そういえば朝ここを上ってきたときに高野展望台へという分岐があった。そこの道なのだ。ということはさっきの分岐を右に上れば高野展望台へ行けたんだ。がっくり。これは徒労感が半端ない。疲れがどっと出た。足取りも重くカーブした道を下り、その先の信号で国道33号に出る。まさに振出しに戻った感。元々ここを往復してもよかったのでまあ不都合はないのだけれど、山道を遠回りして体力消耗して時間をロスしたのが痛い。靴下や足がイノコズチのような種子だらけだ。右折してすぐのバスターミナルのイスにへたり込んで休憩する。
久万高原~46番浄瑠璃寺
久万高原のバスターミナルで正午のサイレンを聞く。チョコパン1、マーガリンパン1を食べて元気を出すが、ここから三坂峠を越えて浄瑠璃寺までが果てしなく遠く感じられて萎える。といっても歩かなければたどり着けないので、気を取り直して歩き出す。すぐ逆打ちのお遍路とすれ違う。長珍屋を朝出てきたのだろうか。松山への幹線である33号線は車が多いうえに歩道が狭く、排水溝の蓋の上を歩かされたりして歩きにくい。それでも三坂峠まではわりと早かった。しかもこの峠は片坂なのでこちらからの登りはほとんど大したことがない。三坂トンネル分岐を分けて旧道にはいり、民宿桃李庵のところで右手の歩き道を迂回する。遍路地図通りなのだがアップダウンもあるしかえって遠回りな気がする。肝心なところを見落として歩かないでこういうどうでもいいところを忠実に歩いている。まったくアホだ。元の道に出てスキー場分岐の休憩所で休む。トイレで小用。暑いので塩飴をなめる。
旧道の峠の手前から本式の遍路道にはいる。かなりの急な下り坂が連続し、これを逆に上るのは大変だろう。遠くに松山市街が見える。かなり下っていやになったころに何とか王子という休憩所がありそこで休む。熊野古道のような名だ。そこからは車のはいれる道になり傾斜もゆるい。その先の車道終点のようなところの右手が坂本屋で旅館風の建物が閉ざされている。奥のトイレは使えるようだ。土日はボランティアが休憩所をやっているそうだが今日は月曜日。あとは車道をところどころショートカットしながらうねうね下る。農村から都市郊外といった風情に風景が変わって行き、狭い道にバスが来るようになる。子供が遊んでいる。このあたりの遍路地図の距離表示がおかしい。思っていたより実際は短く、四国のみちの標識はもう浄瑠璃寺1.0 kmを指している。右手に二つの建物からなる長珍屋がみえてきてその左がすぐ浄瑠璃寺入口だった。道が狭く意外とせせこましいところだ。
まずはお参り。手水、納経所の段から石段を上がって本堂、右に大師堂。風が出てきて日陰だと寒い。灯明箱の扉を開けるとロウソクが消えそうだ。納経所は愛想よいおばさんで、半袖姿をみて寒くないですかと声をかけられる。考えてみると納経所で声をかけられるのは珍しい。天気がいいし大丈夫ですと答えたが、確かに日が陰ってきてすこし肌寒い。
46番浄瑠璃寺~47番八坂寺~松山浄瑠璃
さてここで今日は打ち止めなのだが、まだ16時前だ。境内に標識があって八坂寺700 mとある。地図では1キロだったはず。近いし今日打ってしまうかねと行くことにする。荷物をもって細い道を曲がり曲がりしながら10分ほどで着いた。
ここは珍しく本堂の中まではいれるようになっている。シャッター押してもらえませんかと頼まれる。見るとあれれ岩屋寺の人。なんと。同じ道を歩いてきた訳だ。もちろんぼくのような回り道はしなかっただろうから先に到着したのだろう。縁がありますね、今日はどちらにお泊りですか、じゃ同じですね、また後ほど。
納経して帰りはまっすぐ往還に出て浄瑠璃時門前の長珍屋へもどる。二つある玄関のうち北の方は締め切られていて南側へまわる。入口に観光ホテルのような御一行様歓迎表示板があってちゃんと川端様と書いてある。10人くらい名前があった。団体はなく個人客ばかりのよう。下駄箱にも名札表示がしてある。スリッパをはいて土産物の棚の奥のフロントへ。若い女の子が受け付けてくれる。
長珍屋
室内
407号室は北側の本館の方でエレベータで4階へ。左手に回り込むと右手が共用洗面所とトイレ。その左手をさらに左に曲がった突き当たりに406,407と書いたドアがあり、それを開けると右手に406、左奥が407だった。なんでこういう二重扉になっているんだろう。部屋の鍵は奥のドアのもので手前のドアは当然だけど施錠できない。はいるとふつうの6畳間。天井の空調機が大学のようなオフィス仕様で異様だ。テレビとテーブルに電気ポット。お茶セット、中に瓦せんべい。まずは風呂へ。大浴場はフロント(2階)横から1階へ下りる。銭湯みたいなつくりでまあまあ広い。洗い場は7つ。先客が1人あとから2人きたけどゆったりだ。さすがに広い風呂は気持ちよい。
18時にフロント横の大広間で夕食。テーブル2列で名札で指定されている。鶏鍋と天ぷら、刺身、アラ煮など。刺身やアラ煮はともかく天ぷらがひどい。冷えているのはしかたないけど生温かくもない冷え加減は冷えすぎではないか。いつつくったものだ。たまたま向かいにシャッターおじさんがいた。茨城の人、一国参りをしていて今回は愛媛、昨日は八丁坂に泊まった、なかなかよかった、明日は道後温泉までにして松山観光をするつもり。その隣のじいさんは逆回りしている。経験者らしくいろいろと情報豊富。3人で話に花が咲く。隣の3人もまたそれぞれ盛り上がっている。別テーブルの方は車遍路らしい年寄り夫婦たちがまた情報交換。まさに遍路宿という感じだ。
夕食
隣室406はやけにタバコ臭く、外まで匂いが漏れてくる。たいがいにしてほしい。日記を書いて21時にフトンを敷いて寝る。寝つきは相変わらずよくない。左踵がじわーっと痛い。朝起きぬけの痛みはないので足底膜炎ではなくアキレス腱付着部炎だろう。3月に痛めたのは右だったけれど左も軽い症状があり、今回の歩きでは左だけが少し痛い。歩き出して3日目の夜だが右足の向う脛や甲はとりあえず大丈夫だ。曲げても痛くない。テーピングも機能していてマメも大丈夫。あと一日だ。
6.2016年10月25日(火) 松山浄瑠璃~48番西林寺~53番円明寺~伊予和気駅=松山
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
浄瑠璃,658,,756,48番西林寺(5.3 km, 0:58),0:27
48番,823,,915,49番浄土寺(4.5 km, 0:52),0:20
49番,935,,955,50番繁多寺(1.8 km, 0:20),0:24
50番,1019,,1056,51番石手寺(3.0 km, 0:37),0:47
51番,1143,,1428,52番太山寺(11.7 km, 2:45),0:33
52番,1501,,1523,53番円明寺2.2 km, 0:22),0:20
53番,1543,,1547,伊予和気駅(0.3 km, 0:04)
伊予和気,1602,545M,1610,松山
松山浄瑠璃~48番西林寺
例によっていつの間にか寝入っていて5時に起きる。洗面所で洗面、共用なので気をつかうが誰もいなかった。あとで調べるとこの本館は7割方の部屋は洗面所トイレ付きかトイレ付きで、どうやらぼくは貧乏くじを引いたらしい。6時に大広間へ。昨夜とは席順が違うが朝はみんな黙々と食べるだけ。小鉢に卵があって割ってみるとゆで卵でびっくり。15分ほどで食べ終わる。仕度して6:50に会計して出発。
朝食
外は今日も好天で気持ち良い。街道を北上する。どこかで右手に平行する国道に出るのだが地図の赤線とは違う道を歩いているらしい。適当に道を選んで進む。自転車の中学生が続々とやってくる。おはようと声をかけると半分以上は返してくれる。たくさんくるので挨拶だけでも忙しい。国道は平日の朝とあって車が多い。例によって便意がやってきた。町中でコンビニもあるので気はラクだ。サークルKがあったけどまだ大丈夫と通過。そうこうしているうちに西林寺に到着。右手の少し国道からは低くなったところで、山門をはいると正面に本堂、右手に大師堂というオーソドックスな配置。すぐ右手にトイレがあったのでありがたく使わせてもらう。もう人がたくさん来ている。団体もいる。今回初めて納経所で待たされる。いつもながら無言のツアコン。おばさんの運筆の速いことよく間違えないものだ。あっという間に団体の分が終わったのはいいが、ぼくのもさらさらと超スピードでありがたみが薄かったような。出ると白髪長身の歩き遍路がいて、声はかけずじまいだったけどここから石手寺までずっと見かけた。
48番西林寺~49番浄土寺
浄土寺への道は国道からこんどは一本左へ移る。その曲がり角をひとつ間違えて、本来の平行路より先まで行き過ぎたのを気づかずに歩いていると、左側のゲートボール場のじいさんばあさんがわらわらやってきて、あんた道違ってるよ、お遍路さんはここ通らないはずだと。変だなと地図を取り出すがまだ気づかない。結局西へ進んで久米の方へ行けばいいんだけど。後ろの方で別のじいさんが遠くから呼んでいる。このへんの知り合いらしくあっちの人に聞いたらいいよというので、とりあえずじゃもどって聞いてみますと逆戻り。そのじいさんは一昨日逆打ちやってきたばかりとかで(本当か)、そっちの道だという、そこでやっと一本間違えているのに気づいた。お礼をいって戻った道を西へ。確かにその通り。リハビリ病院の前を通過して、伊予鉄の線路の手前を右折、細い道を左折して踏切を渡ると正面が浄土寺だった。ここも西林寺と同じ配置。納経所のおばさんは愛想いい。
49番浄土寺~50番繁多寺
そこから繁多寺までは地図の順路通り。墓地の中を上って行き、突き当たった山裾を右折。門前にアイスクリン屋が出ていた。またまた同じ伽藍配置。坊さんがさらさらと運筆。
50番繁多寺~51番石手寺
また遍路地図通りに石手寺へ。住宅街の細道を折れながら進むが要所にシールがあるのでそれをたどるだけ。なんで昨日はあんなに迷ったのだろう。今朝も間違えたけど。賑やかな通りに出て突き当たりが石手寺。
繁多寺付近から松山市街
石手寺正面
さすがに大きな寺で正面から屋台の並ぶアーケードのようになっている。浅草みたいだ。観光地でもあり人が多い。正面に本堂、右手に大師堂の配置は同じ。右手前に古色蒼然とした三重塔、その他左右に堂宇が並ぶ。本堂の左奥に胎内巡りのような洞窟があり100円払ってはいってみる。暗い細い道が岩に穿たれているのをずっと直進。かなり歩いて裏の車道に出られる。またもどって入口手前を左折して本堂の裏手を進む。右に折れて出たところは予想通り大師堂の右奥だった。納経所は品のいいおばあさんがしごく丁寧に応対している。大寺なのに驕り高ぶらず好ましい。今日は時間に余裕があるので少しのんびりする。長珍屋のお茶受けせんべいをかじる。そろそろ昼だがさすがにもうパンはなくなったのでどこかで食べることにしよう。
屋根付きの参道
山門
本堂
大師堂
胎内くぐり入口
洞窟内
裏側の出口
除罪苦与楽輪くぐり・元気再生石
智恵の輪くぐり・子宝安産石
三重塔と大師像
境内から太山寺への道
51番石手寺~52番太山寺
本堂の左手に遍路道の表示があり、石段の山道となっている。そっちへ上って行くと小山を越えて裏の車道に出た。このあたりは遍路地図と違っているようだが、方角からして左の方だろうと下りてゆく。昨日の今日なので若干不安だがそのうち温泉街が見えてきてにぎたつ会館の横へ出た。その左はたぶん前に泊まったメルパルクだ。そのまま直進すると電車が見えてきて道後温泉駅に出た。12時を過ぎたところでからくり時計に人だかりがしている。まさに観光地。客待ち人力車のお兄さんからお気をつけてと声がかかる。ありがとうございます。アーケード街にはいりどこか食べるところないかなと物色。一番奥の椿湯の向かいにあるこぎれいな宇和島鯛めしの店かどやにはいる。空いていた。鯛めしは初めてですかと聞かれたのではいと返事するとていねいに食べ方を教えてくれた。注ぎ口つきの焙烙にだし汁と卵が割り入れてあり、それをよくかき混ぜて別盛りの鯛の切り身や海藻などを入れて混ぜ、ごはんの上に鯛を載せてからだし汁をかけて食べる。卵のはいっただし汁がめちゃ美味い。鯛がなくてもこれだけで三膳飯が食べられそう。満腹満足。店員教育も行き届いていて気持ち良い。会計のときに次はどちらですか、太山寺です、それは北条の方ですか、ん~よくわかりません。北条はもっと先だと思うけど大体の方角としてはそっちなのか。
宇和島鯛めし
食べ方
ここから太山寺へはいくつかルートがあるが最短のコースを歩くことに。町の中だけどやはり標識やシールがあるので間違える気づかいはない。水路沿いの道を松山大学に沿って歩き、途中で山頭火終焉の地という一草庵にちょっと寄り道。あとは道なりに曲がって北上し大きな交差点を歩道橋で渡って西進。突き当たりの予讃線踏切を渡った先を右折して山裾を巻いて太山寺の麓に出た。帰りの伊予和気発のJRの時間を調べて、16:02発に乗れるかな乗れたらいいなと少し急ぐ。
まずは大宝寺の一の門のような簡素な門があり家並みの間を進む。その先に豪壮な山門があらわれる。なんと国宝だ。そこからまだ先は長く、上って行くと右手に駐車場と納経所への道があって、本堂はまだ350 mも先だ。ここに荷物を置いてもよかったのだがそのまま上がる。急な坂をえいこら上ると木の間の薄暗い境内に出る。右手の一段高くなったところに本堂と大師堂。この本堂も国宝というからおそれいる。お参りをすませたころぞろぞろと団体がやってきた。やばいな。JRの時間があるからここで待たされたくないな。坂を下りて納経所へ。折よく納経帳や軸をかかえたツアコンおねえさんが出てきたところだった。珍しくこんにちはと挨拶してくれる。納経所は若い女性がさらさらと記帳。
52番太山寺~53番円明寺~伊予和気駅=松山
今回の打ち止め円明寺までは門前の道を左へまっすぐ進むだけ。なんとか間に合いそうだ。小学校の下校時間になり子供たちが前を歩く。信号の交差点を渡ってすぐ左手が円明寺。山門をはいって境内にまた中門があるのが変わっている。納経はいかめしいおっさんが2人待ち構えていて左の人に書いてもらう。あわてて大師堂の写真を撮り忘れた。
円明寺山門
本堂
出てまっすぐ行くと駅はすぐ。小さいがちゃんとした駅舎がありタクシーが客待ちしていた。電車を待っている若者が2人上り電車に乗って行く。次の下りが16:02。待っていたじいさんに声をかけられる。話が聞き取りにくいがなんとか会話。次の札所は大西とかよく知っている。
伊予和気駅
駅名標
やってきた単行電車は高校生が乗って混んでいる。高知あたりよりガラがよくない感じというのは偏見か。二駅で懐かしの松山駅にもどってきた。跨線橋を渡って出口へ。荷物を引き取って行こうかと行ってみたが両替機がなかったので後回しにしてターミナルホテルへ。狭いフロントで手続きして4450円です。あれ前払いじゃなかったかなと思いつつ払う。入浴券をもらって喜助の湯の説明をされる。4階410室。狭い部屋との触れ込みだったけど、これくらいなら普通のBHで、美町よりよほど広い。メールを確認するとやはりクレジット払いになっていたので、風呂の仕度して下りた時にフロントの兄ちゃんにいうとチェックして間違いでしたと返金してくれた。
駅前の地下道を渡りアミューズメントビルの一角の温泉施設へ。ずらりと下駄箱が並んでいるがほとんど使用中。そんなに込んでいるのか。はいると広い共用スペースで一角にレストランもある。風呂に進み脱衣場も空いているところが少ない。浴場はけっこう広く、はいるとそれほど込んでいる感じではない。たくさんある洗い場も空いている。隣との間にしきりがあるのはいい。さすがに大きな風呂は気持ちいい。露天風呂は外ではなく天井に隙間があるだけなのでパス。歩き湯も一周してみたけど、いまさら歩くかという感じなのでパス。単に浴槽につかって、体を洗ってまたつかって、出る。さてビールだ、祝杯だ。レストランはがらがら誰もいない。どこでもお好きなところへといわれ奥の4人席へ。入口のサンプルをよく見てこなかったのでメニューの字面だけでよくわからず、やっぱ肉だよなとカツ煮定食というのにする。鍋焼きの卵とじカツのようなものだった。ビールはスーパードライだったけど3杯。風呂上りだし疲れているのでもちろんうまい。けれど何度も感じたようにそこまで突き抜けるうまさではない。なんでかな。断酒期間はあまり味に影響しないものなのか。
打ち上げの夕食
出ると路面が濡れていて少し雨が落ちている。日中は天気がよかったけれど少し雲行きが怪しかったからな。傘をさすほどではない。駅の反対側のファミマへ。ファミポートを操作して明日のバスの発券をする。レシートをもってレジで支払い、プリンタから乗車券が吐き出されるのを少し待つ。やってみれば簡単だが、現金払いだけなのが残念。駅へもどりコインロッカーの荷物を出して、セブンイレブンで缶ビールと夜食のカップ麺と朝のパンを買い、ホテルへ。あとはゆっくり。日本シリーズ第3戦。2連敗の後。1-0で負けていた8回裏に中田の2点タイムリーが出て思わず大きな拍手して恥ずかしかった。その後9回表に同点に追いつかれて延長へ。いやな展開だな。テレビを消して寝てしまう。
7.2016年10月26日(水) 松山=岡山=神戸=札幌
コースタイム
出発地,出発時刻,便名,到着時刻,到着地(歩行距離, 所要時間),滞在時間
松山駅,928,マドンナEXP,1225,岡山駅
岡山,1249,24A,1321,新神戸
新神戸,1334,地下鉄,1336,三宮
三宮,1348,ポートライナー,1406,神戸空港
神戸,1730,SKY175,1925,千歳
松山=岡山=神戸=札幌
朝ゆっくり7時に起きる。寝つきはあまりよくなかったけれど、そのうち寝たようだ。朝はすっきり。買っておいたパンを食べて仕度。十分時間はある。8:50くらいにチェックアウト。駅の銘品館へ。島原蒲鉾店のじゃこ天があったので迷わず買う。これで少し恩返しできた。学校用には栗タルトを買ってしばしバスを待つ。
9:28の岡山行きは2分前に到着。先客が3人くらい。例によって眺めのいい1A席に納まる。松山駅から大街道を経て松山インターまでが結構渋滞して時間がかかる。高速に乗ってからは順調に走り、川之江JCTからは初乗り区間。三豊、善通寺と次回歩くあたりを通り過ぎ、坂出JCTから分かれて瀬戸大橋へ。JRより一段高いので眺めはさすがによい。本州にはいって山陽道を岡山ICまで行き、そこで降りて岡山駅西口に到着。ほぼ定時だった。
瀬戸大橋
すぐに新幹線乗り場へ。12:49ののぞみに乗る。並ばなくても自由席3列側に座れた。新神戸までは30分だからすぐだ。地下鉄、ポートライナーと乗り継いで14時過ぎには空港に着いた。スカイマークは以前は2時間前にならないとチェックインできなかったけれど今は大丈夫。事前指定してあった座席が窓側だったので、これからビールを飲むことを考えて通路側に変更してもらう。リクライニングできない非常口列しか空いていなかったが、そもそも国内線でリクライニングしたことはない。荷物預けで笠はビニールに入れてくれる。杖はそのまま。この2点は壊れても文句言いませんという署名をさせられた。これは初めてだ。その紙は荷物にくっつけられて千歳ででてきた。
3階へあがっていつもの神戸キッチンへ。ビール大2とソーセージ、オムライスで1時間ばかり時間をつぶす。搭乗待合室でも時間があるのでパソコンを開いて日記書き。機内はほぼ満席。非常口席は前席との距離が広く快適だった。しかも3列の真ん中も空いている。ひょっとして座席指定時に最後しか選べないのかな。
少し早く出て早く着いた。荷物も割と早く回り出した。ターミナルビル改修で新しい通路を通ってきたから機材が近かったのかも。